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自分を信じる拠り所

 せっかく患者の世話をする看護師になれたというのに、自分にはこの仕事に適性がないと思い、退職をしてしまう方がいらっしゃるかもしれない。看護学校に通っている学生の方は誰もが皆、立派な看護師になれることを信じて疑わずに日々の学習を積み重ねていく。本当に看護師としての適性があるのかは、実際に職場で働いていく中で気づくこともあるだろう。事実、看護師の職を辞する方が多いことから、看護師不足という社会問題が起こっているくらいに、職場でのつらいことなどを経験して自分に看護師が不向きであることを認識する方もいる。
 自分が看護師としての適性があるのかどうかを疑い、どうしても看護学校に通うことをためらってしまう方がいるだろう。もしかしたら、占いに頼る方もいるかもしれない。必ずしも当たるとはいえないが、その結果によってモチベーションがあがるのならば、とても良いことだと思う。何かいい適性検査があればいいのに、と思う方もいるだろう。そうした検査ができて、本当に看護師として適性のある人材の発掘ができるようになることが実現すると良いと思う。
 看護の現場で自信を持って仕事に取り組む方がいるだろう。それは、自分には看護師としての適性が備わっているという確信があるからであり、自分が得意とする分野には右に出る者はいない、と思うことでやりがいを見いだしていくのかもしれない。このように、人が適性だと信じられるものが見つかったときに初めて、生涯かけてその仕事に力を尽くしていこうとする想いが芽生えていくものだと思う。その想い無くして本当の意味での充実した社会生活は実現しないのだといっても過言ではないだろう。
 適性とは、あたかも神様から授けられた特殊な能力だと豪語をしている方もいらっしゃるだろう。その能力を通して多くの人たちを幸せにすることが自分に与えられた使命だと思うのかもしれない。故に、自分が成すべきことと適性とは表裏一体の関係性を映し出していくこととなると思う。